食材イロイロ~野菜~ たけのこ

春が来るとたけのこが待ち遠しくなります。
水煮は年中出回っていますが、生のたけのこの美味しさといったらそれはもう。。。

生のたけのこが出回る時季は、独特のえぐみと、穂先のやわらかさを味わえる貴重な季節ですね。

たけのこ

たけのこの旬は春

もっとも一般的なたけのこ(孟宗竹)は、竹の地下茎から、茎が枝分かれしたものを若いうちに採って食用とされています。2月下旬から5月に収穫されて、出回ります。


イネ科に属する植物で、原産地は中国の江南地方です。

18世紀の初めに琉球に伝わり、江戸中期に薩摩藩の藩主島津公により入手されたとのこと。

現在でも、九州地方での栽培がさかんです。

 

たけのこの種類

孟宗竹(もうそうだけ、もうそうちく)イネ科マダケ属

もっとも大型のたけのこで、2月から5月に出回る。各地で栽培されている。

淡竹(はちく)イネ科マダケ属

アクが少なくあっさりしている。旬は5月。

 

真竹(まだけ)イネ科マダケ属

北海道を除く各地で栽培されている。苦竹と呼ぶほどアクが強い。

皮はおにぎりを包んだりして利用される。

根曲がり竹(ねまがりたけ)イネ科マチク属

ねまがりだけ

北海道や東北で好まれており、日本海沿岸に自生している。

根元が湾曲するのが特徴で、5月~6月に旬を迎えます。

 

ちなみに・・・

見た目も食感もタケノコに似ている「まこもだけ」は、イネ科の植物マコモの若い茎が肥大化したものです。

秋に旬を迎えて、たけのこよりもやわらかく水分量が多いのが特徴です。
外皮をむき、中の白い部分を食べます。

 

メンマラーメンのトッピングによく用いられるメンマは、たけのこを調理、乳酸発酵させた加工食品です。

 

 

たけのこの収穫量

2016年のたけのこの収穫量は3万5千トンあまりでした。根曲がり竹は、112トンでした。

たけのこ生産量 岡山以南

たけのこの鮮度

「朝掘ったら、その日のうちに食べろ」

と言われるぐらい、鮮度が大切です。

えぐみのもととなるシュウ酸は、一晩で、なんと!2倍の量に増えてしまいます!
水分も減って、風味も低下してしまうので、買ってきたらすぐに下処理をしましょう!!

たけのこの選び方

新鮮なものは、穂先が黄色で外側の色のつやがよく、切り口がみずみずしいものを選びます。

 

たけのこの下処理の仕方と保存方法

堀りたてのものは生でも食べられますが、市場に出回ったものは、なかなかそうもいきません。
ゆでて、アクを除いてから料理に使います。

下処理の仕方

皮をつけたまま穂先の部分を斜めに切り落とし、根元近くまで皮に切り込みを入れます。
鍋にたっぷりの水と米ぬか、赤唐辛子、たけのこを入れて火にかけます。
竹串を刺してみてすーっと通るまで(約1時間)ゆでて、そのまま冷まします。

冷めたら茶色い外皮をむいて、根元のぶつぶつを切り落とします。

保存方法は、水につけてビンやタッパに入れて、冷蔵庫に入れておくといいでしょう。

早めに使いきるようにします。

 

たけのこの栄養

七訂食品成分表によると、可食部100g当たりのたけのこの栄養価は、下記の通りです。

食物繊維が多いのが特徴ですね~。

成分名	含有量	単位
エネルギー	30	kcal
水分	89.9	g
たんぱく質	3.5	g
脂質	0.2	g
炭水化物	5.5	g
灰分	0.9	g
ナトリウム	1	mg
カリウム	470	mg
カルシウム	17	mg
マグネシウム	11	mg
リン	60	mg
鉄	0.4	mg
亜鉛	1.2	mg
銅	0.13	mg
マンガン	0.55	mg
レチノール	0	μg
β-カロテン当量	12	μg
ビタミンA
(レチノール活性当量)	1	μgRAE
ビタミンD	0	μg
ビタミンE	1	mg
ビタミンK	2	μg
ビタミンB1	0.04	mg
ビタミンB2	0.09	mg
ナイアシン	0.6	mgNE
ビタミンB6	0.06	mg
ビタミンB12	0	μg
葉酸	63	μg
パントテン酸	0.63	mg
ビタミンC	8	mg
飽和脂肪酸	---	g
一価不飽和脂肪酸	---	g
多価不飽和脂肪酸	---	g
コレステロール	0	mg
水溶性食物繊維	0.4	g
不溶性食物繊維	2.9	g
食物繊維総量	3.3	g
食塩相当量	0	g

たけのこを使ったレシピ

  • たけのこご飯
  • たけのこの土佐煮
  • 若竹煮

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参考・引用文献
日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用
もっとからだにおいしい野菜の便利帳 高橋書店
花図鑑野菜 草土出版
政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)より「特用林産物生産統計調査」(林野庁)を加工して作成