卵の上下はどっち?

卵の上下はどっち?
正面から見る卵はだ円形をしています。
一方は丸く、一方は少しとんがっていますよね。
さて、この卵、冷蔵庫のドアポケットにある、卵を収納する場所に置くときですが、どちらを上にして置いていますか?
とんがった方を下にして置くのが正解です!
卵の上は丸い方、下はとんがった方。
卵の殻の内部には、気孔という空間があり、卵は呼吸をして鮮度を保持しています。
この気孔は、卵の丸いほうにあるため、冷蔵庫で保管するときに、丸い方を上にしておくことで、卵の呼吸がスムーズで、鮮度を保つことができます。
ゆで卵をつくって、卵の殻を剥くと、丸い方にへこみがあるのはお気づきでしょうか?気孔の部分だからなんですよね。
卵のほぐし方
卵は卵黄と卵白に分かれていますが、料理の場合、卵黄と卵白を混ぜて使うことがほとんどかと思います。
卵黄と卵白を混ぜる、卵をほぐす、といっても、泡立て器でほぐすのか、菜箸でほぐすのか、ほぐした後にザルで漉すのか、などなどそのやり方も様々です。

茶碗蒸しやプリンのようになめらかに仕上げたいときは、菜箸で卵白を切るように混ぜます。
オムレツのときは、泡立て器を使って、卵に空気を入れるように混ぜるとふわふわのオムレツができます。
卵の鮮度による変化
卵を購入するときは、産卵日や賞味期限(生食期限)を確認するのはもちろんですが、
卵を長く保存し鮮度が低下してくると、
水分が減る、pHが上昇する、濃厚なはずの卵白が水っぽくなる、卵黄膜がもろくなるなど、
卵を割ってみると気づくことがあります。
卵白のpHの変化

新鮮な卵白のpHは、7.5~7.6(中性)ですが、鮮度の低下により、卵の二酸化炭素が蒸散してpH9.5(弱アルカリ性)まで上昇します。
新鮮な卵のゆで卵は、殻が剥きにくいのですが、これは、卵白のpHは低いと、茹でることにより、卵のうす皮と卵白の癒着が発生するためです。
よって、古い卵はpHが高いため、うす皮と卵白の癒着が発生しにくくなり、殻がむけやすくなります。
濃厚卵白の変化

新鮮な卵は、濃厚卵白は全卵白に対して6割程度ですが、夏場室温に30日間置いておくと、濃厚卵白は全て水様化します。
濃厚卵白が多いと、粘度が高くて泡立ちにくいのですが、泡の安定性がよくなります。
メレンゲをつくったり全卵を泡立ててお菓子をつくる場合、新しいと泡立ちにくいのですが、泡が安定することを考えると、ふわふわなお菓子を作りたいときは新鮮卵が欠かせなさそうです。
卵黄膜の変化
卵黄も鮮度が落ちると水分が増えて、卵黄膜が弱くなり、卵を割ったときに卵黄がつぶれて、平らに広がってしまいます。

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参考・引用文献
新調理学 光生館