生卵の役割となめらかな茶碗蒸し

だし巻き玉子

たまご料理、たまごを使った料理やお菓子と言われて、何が思い浮かびますか?

卵焼き、卵かけご飯、茶碗蒸し、オムレツ、ゆで卵。

同じ卵でも料理によって、形や食感も全然かわってきます。

アイスクリームやマヨネーズ、スポンジケーキなど、
その形が見えなくなっても無くてはならない存在ですよね~。

卵の特徴

生卵の役割

生卵の料理、料理に使う生卵といえば、
卵かけご飯、すき焼きにつけて食べる卵、ハンバーグなどのつなぎがあります。

生卵には、卵白や卵黄の粘性や流動性があるため、他の液体とも混ざることができ、
食材をつなげる役割を果たします。

例えば、パン粉をつきやすくして、トンカツやフライに用いられたり
とろろや納豆に混ぜて食べるなどもしていますよね。

また、生卵が他の液体と混ざる特徴のおかげで
だし汁と混ざって茶碗蒸しができたり、
牛乳と混ぜることにより、プリンができあがるというわけです。

なめらかな茶碗蒸しをつくるには?

美味しい茶碗蒸しの条件のひとつに、なめらかな口当たりということがあります。

しかし、茶碗蒸しを失敗する一番の原因は「す」がたってしまう。という状態でしょう。

「す」がたつ理由ですが、茶碗蒸し加熱することで、固まった卵のたんぱく質の中に含まれる水分が、急激に水蒸気となって蒸発することや、卵のたんぱく質が固まることによって、水分が物理的に押し出されて固くなるためなのです。

簡単にいうと、
茶碗蒸しを蒸すときに、卵をといて卵黄と卵白を混ぜた「卵液」の温度を急に上げたり、
加熱する温度が高すぎると「す」が立ちやすくなります。

鍋と茶碗蒸し


卵液を冷蔵庫で冷やしておいて、出してすぐに蒸すと「す」が立ちやすく、コンロの火が強く、蒸し器のお湯が沸騰しすぎて、水蒸気がもくもくと上がってきていてる蒸し器の中に茶碗蒸しを入れてそのまま蒸すと、「す」がたってしまいます。


口当たりのよいなめらかな茶碗蒸しにするには、卵液の温度をゆっくりと上げるのがポイント。

他にも、「卵液」が固まる温度には、
卵の濃度、塩、砂糖、加熱のスピードなどが影響します。


卵液の濃度が低くなると固まる温度は高くなり、

塩や砂糖の濃度が高くなると固まる温度は高くなります。



焼きプリンはオーブンで蒸し焼きにしますが、茶碗蒸しをつくるとき当然高い温度で加熱します。
それなのに「す」は立ちません。


それは、プリンの卵液にたくさんの砂糖が含まれているためです。

茶碗蒸しやプリンをつくるときは、卵、だし汁、塩、砂糖などの分量はレシピ通りにつくりましょう。

火加減に関しては、蒸し器の大きさ、茶碗蒸しの器の大きさ、火加減などにもよるので、
小さめの火加減でゆっくりを心がけてみては、いかがでしょうか。

本当にびっくりするくらい、ちょっと強いかも?と思った瞬間、「す」が立っています~。


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参考・引用文献
新調理学 光生館