料理上手への道 煮魚の生臭さを何とかしたい!

せっかく頑張って煮魚を作ったのに、なんだか生臭い・・・。美味しくないってことは無いけど、もっと美味しくつくりたい!ということ、ありますよね。

煮魚の生臭さを何とかする方法について考えてみます。

そもそも魚は新鮮か?

水揚げされた魚は、すぐに市場に運ばれて販売され、小売店などに出荷されます。日本では、鮮魚の保冷技術、輸送技術が発達しており、新鮮な魚がすぐに食卓に上ります。

また、冷凍技術の発達によって、一年中欲しい魚が手に入れやすくなりました。

魚を凍ったまま仕入れ、業務用の冷凍庫で凍らせて保管しているところもあります。

特売の前に冷蔵庫や氷水につけで解凍するなどして、安定した価格で販売されています。

ですから、買ってきてすぐに調理をするのであれば、さほど鮮度に心配はなさそうです。

しかし、頭や内臓がついたまま、家の冷蔵庫にいれておくと徐々に鮮度が落ちてきて、臭みの原因になります。

買ってきたらすぐに調理するようにしましょう。

少なくとも、内臓は出してから保管しましょうね。

しっかりウロコをとる。

うろことる

ウロコって魚にたくさんついているのでとるのが面倒くさい。だから魚屋さんでさばいてもらって・・・ということもあります。

自分でやるにせよ、やってもらったものを買ってくるにせよ、しっかりウロコがとれていることが大切!

魚のウロコは、陸の上の動物でいうところの「毛」のような存在で、魚にとってみればとても大事な体の一部です。

ウロコには魚の体を乾燥から守ったり、塩分から守る、体を衝撃(岩や他の魚とぶつかる)から守るなどの役割があります。

ウロコが重なっているところやウロコの下には、魚特有のヌメヌメした粘液や雑菌があるため、臭みの原因になります

1枚残らず、しっかり取りましょう。

「ちょっとついているけど、ま、いっか!」だと臭みの原因なんです。

一尾魚は、ちゃんと洗う。

魚洗う

一尾魚を買ってきて自分でおろして使うときに気をつけたいのが、魚をちゃんと洗っているか?ということです。

ちゃんと洗うとは、魚の表面のヌメヌメをとる、ということ。

上記で述べたウロコと同じように、魚の表面のヌメヌメとした粘液は魚の身を守るためについていますが、海水中の細菌や雑菌などが付着しているので、汚れており、臭みの原因になりますので、さばく前に表面をよく洗い、ペーパータオルで水分をよく拭きとるようにしましょう。

お店では、氷の上に乗せられていたり、氷の入った水に浸かっていたり、トレーの上に乗ってラップをかけられて売られていたりと様々ですが、いずれにせよ、

下処理せずに買ってきたら、冷水でまわりのヌメリを洗い流してから使いましょう。

「そんなに洗ったら旨みまで落ちるんじゃないか?」という心配は御無用です。身を洗うのではなく、表面の粘液を洗っているんですよ~。

内臓や血合いを取り除く。

魚料理の本に必ず書いてあるのがコレ。基本中の基本。

お腹の中にある内臓を取り出したあとは、取り残しがないように、流水でお腹の中を洗いましょう。指を入れて、やさしくかきだすようにします。

中骨には、血合いがついていてこれも生臭さのひとつになります。こするようにして流水で洗い流すようにしましょう。

ペーパータオルで水分を拭く、とる

流水で洗ったのに、なぜかウロコやヌメリが!という点検作業も含めて、ペーパータオルをつかって優しく水分をふきとるようにします。

青背魚は、濃口しょうゆや味噌で煮る。

魚を煮る

魚の中でも青背魚は臭みも強いので、濃いめの味付けにすることで臭みが感じにくくなる。

また、味噌には臭みを吸着してくれる作用があります。

少し甘めの味付けにしてみる。

さっぱり薄味よりも砂糖を加えてこってり甘めの味付けは、魚の臭みを感じにくくさせてくれます。

生姜やネギなどの野菜と一緒に煮る、または出来上がりに添える。

しょうが
長ネギ

味付けに生姜やネギなどの香味野菜と調理することで、香味野菜の風味が煮汁に移って、魚の生臭みを緩和してくれる働きがあります。

また、針生姜や白髪ねぎを添えると風味もかわります。ただし、添える時に使う生姜や長ネギは、特に新鮮なものを使用しましょう。

煮汁をかけながら煮る。

魚に煮汁の味が移っていないので、生臭く感じることがあります。

一般的に魚を煮る時は、煮崩れを防ぐために煮汁は少なめに用意して調理します。

これでは魚が煮汁に浸かっていない状態部分がでてくるので、煮汁をすくってかけながら煮たり、落としブタをしてからふたをして、煮汁を対流させるひと手間をすると全体に味がしみた煮魚になります。

煮汁をかけるのが手間に感じるときや、ずっとついていられないときは、煮汁を少し多めに作って、ペーパータオルで落としブタをしてから、鍋のふたをして、弱火でやさしく煮ましょう。

忘れがちなのは・・・

ウロコとヌメリがとれているか?ということ。
上記にあげた項目はほとんどレシピ本などの書かれていますが、ヌメリを気にして洗うこと、ウロコをきちんととることは、さらっとしか書かれていないように思います。

魚は身を触り過ぎると崩れてしまいますが、皮目はきれいに洗って、優しく拭く、水分をとる、ことをお勧めします。

また、魚を調理したあとのキッチンはきれいになっていますか?
実は、魚のその臭みは、掃除しきれなかった、魚の臭いかもしれません。

シンクの中や排水溝、ごみ受けなどは洗っていますでしょうか?
布巾や台フキンも清潔を保ちたいものです。

ちなみに魚は真水で洗うと食中毒の心配が減ります。
※真水とは塩分を含まない水のこと!です。


魚料理に挑戦して、美味しい煮魚ができると、繰り返しつくってみたくなりますし、繰り返すことで上手になってレパートリーが増えますよ!

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