上手な揚げものを作るために知っておきたい油のコト

から揚げ作り

サクッとからっとな揚げものを作るために油の状態に注目しましょう。



揚げものを上手に揚げる技術以前に知っておきたいコトです。

油の状態

揚げものをするときに新鮮な油を使っていますか?

揚げものに使った油はその後、何回使いますか?

「油の状態で揚げものの出来栄えが違う」という経験をされたかたも多いと思います。

新鮮な油


そうなんです。

新鮮できれいな油を使って揚げると

揚げものは失敗しにくく

美味しい揚げものができるんです。

油が疲れる

容器から出したての油(ほとんどの植物性油)は

新鮮で、にごりも無く、さらさらとしています。


それに対して、

何度も使っている
にごっている
前にいつ使ったかわからないけど台所の下にあった
どろっとしている
濃い色が付いている
独特のにおいがする


という油は、

かなりお疲れの油です。

また、「大丈夫かな?」と思って使ってみたところ、

具材を油の中に入れると、

泡が大きかったり
具材を油から取り出しても泡が消えずに残っている

という経験はないでしょうか?


または、2回目の油では無くても、

大量に揚げものをしていると、最後の方は揚がらなくなっていた、

油の中の大きい泡がいつまでも消えずに残っている

などがあれば、それは

油が疲れている、劣化している

ということになります。

疲れた油は使わない

揚げ鍋

油は空気に触れることで、油の分子が空気中の酸素と結び付き、酸化されます

また、

日光に当たる
高い温度で加熱する
金属(鉄、銅)に触れる
油の中に不純物が入っている(揚げかすなど)

などの条件で、さらに酸化が進みます。


一度酸化すると、次々と酸化が進んでしまいます。


さらに酸化が進むことで、油の中の分子が分解されて、濃い色になる、独特に臭いになる、粘りが出てくるとなります。


さすがに、ねばっとしていると油を使うことをあきらめますが、濃い色ぐらいでは・・・・考えちゃうかもし・・・ないように!!


独特の臭いも、程度によっては、味付きの魚を揚げるから大丈夫!と思ったりしちゃ・・・わないよう、揚げた回数、使った回数を覚えておきましょう。


捨てるのもったいない!まだ使えそう。と思わなくて大丈夫ですよ。

その油は、健康を害する可能性が高いので、使えないんです。

そして、やっぱり疲れた油で揚げた揚げものは、美味しくありません

べちゃっとしている。

口の周りが油でべとつく。

食べたら胃もたれする。

油を良い状態にキープするためのコツ

油を毎回新しいく使えればそれは理想的かもしれない!

そうなんです。できれば、揚げ物は毎回新しい油で揚げてもらいたい!
そしたらホント失敗の確率が下がります。

でも、家計を切り盛りしているものとしては、そうもいかない。。。

揚げもの、なんだかんだで、人気メニューだし・・・ということであれば

油を疲れさせないよう、保存状態を気にしましょう。

揚げかすをすくう
  • 一度使った油は温度が上がりやすい性質がある。焦げやすい。
    (油を使うときに焦がすと、酸化を進める原因になります。1回目の油よりも早く目的の温度になりますよ~。)
  • 使うのは、できれば、2回。多くても3回にしたい。
  • 揚げている途中、揚げかすを網で丁寧にすくいましょう。
  • 使い終わった油は、冷まし、漉して冷暗所に置きます。
    (フィルターが付いていて、使った油をろ過してくれる高性能油こしもありますね。)

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参考・引用文献
新装版「こつ」の科学 柴田書店