普通牛乳と低脂肪牛乳と濃厚牛乳

牛乳

骨粗しょう症が心配だけどコレステロールが気になるから低脂肪乳を飲んでいる方、コクがある味が好きなので濃厚牛乳を選んでいる方など、牛乳はライフステージや好みによって選び方を変えられる飲みものだったりします。

低脂肪牛乳と濃厚牛乳の違いは、乳脂肪の量ですが、このように牛乳は乳脂肪分によって種類が分かれています。

普通牛乳と低脂肪乳と濃厚牛乳の栄養成分

普通牛乳、低脂肪牛乳、濃厚牛乳の成分値を比べてみました。

低脂肪乳は、普通牛乳に比べると6割程度のエネルギーなのに対し、カルシウムが多めに含まれています。
飽和脂肪酸がとても少ないですね。

もちろん商品によっては、もっとカルシウムが含まれている低脂肪乳もありますし、他にもビタミンDを強化していて、骨粗しょう症対策として市販されているものもありますよね。

一方、濃厚牛乳は、エネルギーや脂肪、コレステロールなどが多く含まれる牛乳です。脂肪分が高いとコクがあり濃厚な味わいになります。

牛乳の規格

牛乳の規格は、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」で決められていています。

抜粋すると・・・

  • 生乳とは、牛から絞った状態の乳(未殺菌)のこと。
  • 牛乳とは、生乳100%を原料として、成分無調整、殺菌済、乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上のもの。
  • 特別牛乳(プレミアムミルクと呼ばれています)は、限定された牧場および処理施設で作られる牛乳のこと。乳脂肪分3.3%以上、無脂乳固形分8.5%以上のもの。
  • 成分調整牛乳は、生乳100%を原料とし、成分調整して殺菌したもので、無脂乳固形分8.0%以上ですが、乳脂肪分に関する規定はありません。
  • 低脂肪牛乳は、生乳100%を原料とし、成分調整して殺菌したもので、乳脂肪分0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分8.0%以上のものです。
  • 無脂肪牛乳は、生乳100%が原料で、成分調整して殺菌したもので、乳脂肪分0.5%未満、無脂乳固形分8.0%以上のものです。
  • 加工乳は、生乳、牛乳のほかに脱脂粉乳やバターなどの乳製品を原料として製造、無脂乳固形分8.0%以上と定義されています。

ちなみに、濃厚牛乳は加工乳に含まれています濃厚牛乳といっても乳脂肪分が何%以上という規定はありません。

プレミアムミルク
乳脂肪分3.3%以上、無脂乳固形分8.5%以上
の表示より、特別牛乳に分けられている牛乳

乳牛の種類による乳脂肪分の違い

ジャージー種の生乳、ホルスタイン種の生乳、普通牛乳で成分値を比較してみました。

乳牛の種類による成分の違い

日本で主に飼育されている乳牛はホルスタイン種です。そのため普通牛乳の成分はホルスタイン種の成分と近いものがありますね。

ジャージー種の乳はというと、エネルギー、脂肪分などがとてもリッチなんですね~。



ちなみに、濃厚牛乳とジャージー乳を比較してみました。

濃厚牛乳とジャージー乳の比較

ジャージー乳は、濃厚牛乳に比べて、エネルギー、脂肪、飽和脂肪酸などが多いです。
濃厚牛乳は、普通牛乳にクリームなどを加えて脂肪分を高くしているのですが、それよりも脂肪分が多い!スゴイ!

ジャージー種は日本で飼育されている数が少なく、市場に出回るときは普通牛乳に比べても価格が高い傾向にあります。

ジャージー乳は、お料理に使うというよりは、飲んでその味と風味を楽しむほうが良いでしょうか~。

また、お料理に低脂肪牛乳を使用すると「コク」が足りない、物足りないと感じる場合があります。脂肪って味わいの面でとても大事な要素なんですよね~。


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参考・引用文献
お菓子「こつ」の科学 柴田書店
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=78333000&dataType=0