料理に役立つ牛乳の特徴 前編
生乳は、牛乳やヨーグルト、チーズ、バター、生クリームなどの様々な乳製品の原料となります。
生乳を均質化し、殺菌すると牛乳。
生乳や牛乳に乳酸菌を加えて発酵させるとヨーグルト。
牛乳に乳酸菌を加えて酵素を加えて発酵させるとチーズ。
牛乳としてだけでなく、加工されてたくさんの商品となって、食卓に届いています。
牛乳は、学校給食でも使用され、子どもの頃から飲んでいるとても親しみやすい食品のひとつですが、牛乳は加工されたり、飲むだけでなく、お料理やお菓子にとても多く使われていますね。
その理由は、牛乳の調理性が多様だから!
どんな特徴があるのでしょうか~。
調理における牛乳の特徴
料理を白くする
牛乳の料理で思い浮かぶのは、ホワイトシチュー!
市販の顆粒状のシチューの素を使っても、ホワイトソースからつくっても、最後は牛乳を加えてつくります。
牛乳を加えることで、シチューの色を白く仕上げることができます。
前の日につくったカレーを牛乳を加えて温め直す。という方いらっしゃいませんか?
カレーに牛乳を加えてもカレーの色が薄まり、白っぽくなるように牛乳は、液体のものを白くする(白に近づける)特徴があります。
シチューやスープなどの汁ものに加えるときは、一番最後にしましょう。
加熱しすぎると風味が悪くなりますし、沸騰してしまうとなめらかさが失われてしまいます。
全ての材料に火が入ったあとに加えるのがポイントです。
臭みを消す
魚介類やレバーなどの臭みを取りたいときは、牛乳につけておくことがあります。
これは、牛乳に含まれる乳脂肪やたんぱく質の粒子が、臭いの成分を吸着する作用があると言われています。
レモンを振ったり、振り塩をするよりも臭みが消えたという実験結果もあるようです。
ふわふわに泡立つ
カフェ(特にシアトル系のお店)でふわふわになったミルク(フォームミルクなんて言われていますね~)を乗せて、カフェラテやカプチーノが提供されていますが、あのふわふわは、牛乳の特徴のひとつなんです。
牛乳は泡立ちやすいという性質を持っています。
牛乳をよく混ぜることで、牛乳中の脂肪やたんぱく質が空気と液体の界面に吸着することにより、泡をつくります。
よい泡をつくる、泡立ちやすいのは、50℃~60℃の温度と言われています。
それ以上の温度、特に沸騰させると、たんぱく質がかたまってしまい、泡立たなく(泡立ちにくく)なるので、沸騰はさせないことがポイントですよ。
後編では、
温めると膜ができる
焼き色をつける
ゲルのかたさがかわる
酸でかたまる
じゃがいもの煮崩れを防ぐ
をご紹介しまーす。
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若干、北海道目線で記しておりますので、一般的で無い食材や目安の分量なども存在するかもしれません。
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参考・引用文献
お菓子「こつ」の科学 柴田書店
製菓衛生師全書 日本菓子教育センター
新調理学 光生館