砂糖の甘さをつけるだけじゃない役割

砂糖

料理やお菓子作りに砂糖を使うのはなぜでしょう?

甘味(あまみ)をつけるため!です。

煮物の甘辛い味もケーキの甘い味もお砂糖のおかげです~。

しかし、その甘味をつける以外にもたくさんの役割があります。

レシピの中に隠された?砂糖の秘密をご紹介します。

砂糖の効果

臭いや独特の風味をやわらげる

砂糖の甘味は、トマトのやお酢の酸味、コーヒーの苦味をやわらげます。

酢の物には、砂糖が入っていて、お酢のツーンとした酸味をやわらげてくれています。
また、コーヒーを飲むときに、直接お砂糖を入れなくても、砂糖を含むケーキやクッキー、お団子だってコーヒーとベストマッチですよね。

さらに、ハンバーグをつくるときに、ひき肉に加えることで肉の臭みをやわらげてくれます。砂糖の味を感じない少量(ひき肉200gに対して小さじ1以下が目安。)加えるのがポイントです。

素材の水分を保つ

お寿司を食べるとき、炊きたてのご飯と比べても、シャリがパサついていないのは砂糖の水分を保つ効果のおかげ。

他にも、マカロニサラダに加えると、作り置きににも耐えられますし、甘味が風味になって美味しさアップです。

乾燥と劣化を防ぐ

素材の水分を保つ応用になりますが、

スポンジケーキやカステラは、日にちがたってもすぐにパサパサにならず、しっとりとやわらかい状態が続きます。
砂糖が水分を保って「デンプンの老化現象」を防いでいるためです。


泡立ちを保つ

メレンゲは、卵白を泡立てて作ります。
砂糖は気泡の周りにある水分を取るので、安定したキメの細かい泡ができます。

メレンゲをつくるときは、最初から砂糖を加えず、ある程度泡が立ってから砂糖を加えましょう。粘りがでてしまい、泡立ちにくくなります。


料理にツヤと香ばしさをつける。

ホットケーキの美味しそうな焼き色は、砂糖が、小麦粉や牛乳、卵に含まれるアミノ酸と反応してできるためです。




食品が傷むのを防ぐ

砂糖の濃度が高いとカビが生きるために必要な水分が無い状態と同じになります。

砂糖が水分を抱え込んでくれるおかげで、細菌が繁殖しにくく保存性が高まります。

ジャムや羊羹などは砂糖のこの砂糖が水分を抱え込んでくれる働きを利用しています。


ペクチンと結びつく、ゼリー化させる

いちごジャムや柑橘類でマーマレードをつくるときに、ジャム状(ゼリー状)にするには、ペクチンと適度な糖度と酸味が必要になります。

果物の糖度だけでは足りないため、砂糖を加えることにより、ペクチンの働きを助けて、やわらかいジャム状になります。


たんぱく質が固まるのを抑える

プリンをつくるときにも甘味をつけるために砂糖を加えますが、砂糖は卵や牛乳に含まれるたんぱく質が、熱によって固まるのを邪魔するため、プリンはゆで卵のように完全に固まるのではなく、なめらかな口当たりのよい出来栄えになります。

また、豚の角煮や肉じゃがなど、煮物に砂糖を加えるのも、たんぱく質が固まるのを抑えるのに期待できます。


イースト菌の働きを助ける

パンが膨らむのは、イースト菌の働きで発生する炭酸ガスによるものです。

イースト菌(酵母)は、糖分が栄養として働きますが、パンを膨らませるときに、小麦粉に含まれている糖分だけでは、発酵させるには足りません。

ふかふかのパンをつくりたいときは、砂糖を加えることで大きく、膨らみやすくなります。




グラニュー糖と上白糖

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参考・引用文献
新調理学 光生館