塩の製造方法~煎熬(せんごう)編~
塩の製造方法、今回は、煎熬(せんごう)編です。
煎熬(せんごう)とは、濃い塩水から塩を結晶化させる工程のことですが、
この結晶化させる方法にも、様々なやり方があり、
それによって、塩の結晶の特徴(結晶の形)が違ってきます。
塩を結晶化させる方法が違うと、塩の形が違うだなんて!
塩の奥行きが深くてとても興味深いなと思います。
おさらいです!海塩の製造方法
海塩の製造工程をざっくり説明すると、
① 海水を濃縮させて、濃い塩水をつくる。【採鹹(さいかん)】
② 濃い塩水から塩を結晶化させる。【煎熬(せんごう)】
という2つの工程が必要でした。
採鹹(さいかん)についてはコチラ
煎熬(せんごう)
天日
太陽や風など自然のエネルギーで塩が結晶化するまで乾燥させる方法のこと。
※「天日」は結晶化させる工程だけでなく、水分を蒸発させ、濃縮させる工程にも用いられます。
日本では、湿気が多く、天日のみで結晶化させている地域はほとんどありません。
海外では、メキシコやイタリア、オーストラリアなどの
砂漠と海岸が隣接する地域に設けられています。
日本では、結晶盤という浅い箱形の容器にかん水を入れ
ハウスの中で静置、濃縮させる方法があります。
釜で煮詰めるのに比べて長い時間がかかりますが、
日本国内で天日塩をつくる方法として存在しています。
塩の結晶は大きく、トレミー塩(ピラミッド型)、フレーク塩(薄い板状)と
呼ばれるものになります。
平釜方式
開放釜で、火力を用いて煮詰め、結晶をつくる方法です。
フレーク塩になります。
立釜方式
密閉された真空の釜で濃縮させて、結晶をつくる方法です。
立方体塩(サイコロ状)という結晶になります。
噴霧乾燥
濃い塩水をスプレー噴射して、結晶化させる方法です。
海水と同じ組成の塩ができるというのが特徴です。
微粒塩になります。
加熱ドラム
海水を加熱したドラムの中に滴下して蒸発させることにより、塩を結晶化させる方法です。
微粒塩になります。
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参考・引用文献
素材よろこぶ調味料の便利帳 高橋書店