天ぷらさっくり揚げるコツ

天ぷら

天ぷらの衣の材料は、薄力粉、卵、冷水の3つを主に使用します。

衣なので小麦粉を使うのはわかるのですが、どうして薄力粉なのでしょうか?強力粉ではだめなのでしょうか?
また、水は冷たくなくちゃダメなの?
どうして卵を入れるの?などのギモンにお答えします。

天ぷらの理想の仕上がりは、衣がからっとさくっとなっていることですね!

からっとさくっとするためのコツ、確認してみましょう!

グルテンをつくらない

さつまいも天ぷら

天ぷらの衣をからっとさくっと揚がるのは、高温の油で揚げることによって、衣に含まれる水分が急速に発散して、その衣に揚げ油が入ってくるためです。

しかし、衣をつくるときに、「グルテン」が形成されると、からっとさくっとした衣になりません。

小麦粉と水を混ぜることによりグルテンが形成されますが、グルテンと水の結合力は強く、高温の油で揚げても水分と油の交換がうまくいかず、さくっとした衣ではなく、重くてかたい、しっとりとした衣となって揚がってしまいます。

なので、グルテンをつくらないことが天ぷらがさくっとからっと最大のポイントですが、グルテンをつくらないようにするにはどうしたらよいのでしょうか?

グルテンをつくらないコツ

小麦粉は薄力粉を使う


薄力粉と強力粉では、強力粉に含まれるグルテンの量が多いため、強力粉を選ぶだけでグルテンが形成されやすい衣になってしまいます。


また、薄力粉にコーンスターチを加えると、コーンスターチにはグルテンが含まれていないため、グルテンの形成がされにくくなります。

冷水を使用する


グルテンは熱が加わると粘りが出てくるので、それをできるだけ出さないようにするため冷たい水(15℃くらい)を使います。

具材やボウルは冷やしておく


冷水を使用する理由と同じで、温度が高いとグルテンが形成されやすいので、具材も冷やすことにより、衣の温度を上げないように気をつけます。

粉を入れたら混ぜすぎない


混ぜることによりグルテンが形成されやすくなります。太いお箸で一文字を書くように混ぜます。完全に混ぜるのではなく、粉が残ってても大丈夫です。

粉を合わせたらすぐに揚げる


粉と水分を混ぜておいておくだけで、グルテンは形成されてきます。衣をつくるのは、具材が用意できて油も温かくなりそうになってからでOKです。一番最後に合わせましょう~。

その他さっくり揚げるコツ

衣にベーキングパウダーを加える


薄力粉に対して、2%のベーキングパウダーを加えることにより、揚げているときに二酸化炭素が発生して、衣の水分が蒸発しやすくなります。

重曹(0.2%)でもOKです。

衣の材料には卵を入れる

生卵


小麦粉と水でも天ぷらはできないこともありませんが、卵には重要な役割があります。
それは、具材の水分を抑えるという働きです。

卵を加えることにより、揚げているときの加熱により、衣に含まれる卵がかたまって具材をカバーすることで、具材からの水分の蒸発が抑えられます。
そのため、衣に余分な水分が加わらずべちゃっとならないという利点があります。

油の温度は高温で

揚げ油


どんな具材でも、油の温度が160℃を下回ると確実にべちゃっとした天ぷらができあがります。

温度が高すぎても衣が焦げやすくなるので、揚げているときも温度管理に気を配ります。

温度が低いと必ずべちゃっとしますので、焦らず温度が上がってから揚げましょう。

具材の火の通りやすさにより、180℃で揚げるもの、160℃で少しじっくり揚げるものなどがあります。レシピをよく確認しましょう。

油の量は十分に&一度にたくさん入れすぎない

油を適温に保つことがさっくり揚げるコツのひとつです。
油は熱くなりやすく、冷めやすいという性質があります。
そのため、ある程度の油の量があった方が、温度変化が少ないためコントロールしやすくなります。


具材を入れる量は、揚げ鍋の表面積の1/2~1/3を目安にしましょう。

それ以上だと温度が下がりやすくなりますし、天ぷら同士がくっつきやすくなります。

天ぷら

本サイトにご訪問&記事をお読みくださり、ありがとうございます。


この記事では、料理日和がこれから料理を楽しみたい方、既に料理を楽しんでいる方のために、さらに料理が好きになり、楽しんでいただきたいと思い、食材や料理、栄養・健康などの情報を提供させていただいております。

料理日和とは、北海道札幌市にある料理教室です。

料理をするのが楽しくなり、家庭的で季節や行事にこだわってつくられる料理のレシピや食に関わる情報を提供しています。マンツーマンレッスンを中心に少人数制でレッスンをしていますので、初心者さんも安心してご参加いただけます。

若干、北海道目線で記しておりますので、一般的で無い食材や目安の分量なども存在するかもしれません。

今後ともお読みいただいたり、何かのお役に立てますと嬉しいです。

参考・引用文献
調理学実習 光生館