砂糖の秘密

グラニュー糖と上白糖

見た目も違うグラニュー糖と上白糖

グラニュー糖と上白糖、見た目で違いを見分けられますか?

グラニュー糖と上白糖を比べると、上白糖の方が結晶が小さいことに気づくと思います。

グラニュー糖の結晶は、0.25mm~0.55mmなのに対し、
上白糖の結晶は、0.1mm程度です。


グラニュー糖の半分の大きさですね。

砂糖の結晶化後に、砂糖を添加する

グラニュー糖と上白糖の違いは、結晶の大きさだけではありません。大きな違いは、結晶化をした後にあります。

グラニュー糖は結晶化したあと、そのまま仕上げの工程へと移ります。

ところが、上白糖は、精製工程を経て、析出した結晶に転化糖を添加しています。

上白糖は純度の高い精製糖となっています。

転化糖とは・・・?

グラニュー糖と上白糖の甘さの違いを感じてみましょう!?

グラニュー糖と上白糖、どちらが甘いでしょうか?
または、どちらが甘いと感じますか?

上白糖の方が強く感じるという方が多いと思います。

砂糖の主成分は、「ショ糖」という二糖類です。

このショ糖は、ブドウ糖と果糖が結合してできています。

では、転化糖の成分はなんでしょうか?

転化糖の成分

転化糖の成分もブドウ糖と果糖なのです。

しかし、ショ糖のように結合しておらず、ブドウ糖、果糖と独自で存在しています。

つまり・・・

ショ糖=ブドウ糖+果糖

転化糖=ブドウ糖、果糖

ということになります。

同じ糖でも、結合して存在しているか、結合せずに存在しているかによっても、味や風味が違うのはもちろん、性質も変わってきてしまいます。

転化糖の性質

ホットケーキきれいな焼き色

果糖は甘みが強い性質を持っているので、転化糖を多く使用している上白糖は、グラニュー糖に比べて、甘く感じることができます。

また、グラニュー糖と上白糖を使い比べてみたときに、上白糖の方が、しっとりしているのを感じませんか?

これも、上白糖に多く含まれる転化糖によるもので、先に説明をしたとおり、転化糖には、果糖が含まれているためです。

また、果糖は吸湿性が強いという特徴を持つため、上白糖の方が甘く感じてしまう場合が多いです。

さらに、転化糖を構成するブドウ糖や果糖には、メイラード反応の原因にる性質があるため、転化糖を多く含む上白糖の方が、焦げ色が付きやすくなります。

転化糖ってどこで手に入るの?

普通の砂糖とは少し違った特徴を持つ「転化糖」。
お菓子作りや料理に使いたい場合は、どこで買うといいのでしょうか?

普通のスーパーではまず見かけません。

製菓専門の材料を販売しているところにあります。

「トレモリン」という名前ですよ~。

おさらい!

転化糖(又は、グラニュー糖に比べて上白糖)は、強い吸湿性がある、甘みが強い、焦げ色をつきやすくするなどの性質があります。

転化糖はトレモリンという名前で販売されていますが、普通のスーパーで見かけることは稀で、製菓材料を販売しているお店で探してみましょう~。

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参考・引用文献
お菓子「こつ」の科学 柴田書店