砂糖の種類
砂糖は上白糖、グラニュー糖の他にも黒糖や粉砂糖などいろいろな種類があり、その種類によっても性格がかわります。
知っていると使いやすくなる!いろいろなお砂糖をご紹介します。
砂糖の原料
主にサトウキビとビート(てん菜)を原料としています。
主成分はショ糖で、原料による品質の違いはさほどありません。
サトウキビ
平均気温が20℃から30℃の熱帯、亜熱帯地方で栽培されており、日本だと鹿児島県や沖縄で栽培が盛んです。
世界的には、ブラジル、キューバ、オーストラリアなどで栽培されています。
イネ科の植物です。
ビート(てん菜)
冷涼な地域で栽培されており、日本では、北海道で栽培が盛んです。
世界ではアメリカ、ヨーロッパの北部で栽培されます。
アカザ科の植物です。
その他
この他に、サトウカエデやサトウヤシからつくられる独特の風味を持つ砂糖もあります。
砂糖の製造方法
- サトウキビを切断し、圧搾して糖汁をつくります。
- 糖汁に、石灰などを加えて、不純物を分離し糖液をつくります。
- 糖液をそのまま煮つめたものが、含蜜糖です。
- 糖液から蜜成分を分離させ、結晶分を取り出したものが分蜜糖です。
含蜜糖と分蜜糖
グラニュー糖、上白糖、三温糖は分蜜糖です。
黒糖、メープルシュガー、ココナツシュガーは含蜜糖に分類されます。
砂糖の種類と特徴
黒糖(黒砂糖)
サトウキビの絞り汁をそのまま煮つめた砂糖。
糖蜜やミネラルを多く含み、コクがあって風味が強い。
黒糖の風味をあえてつけたいときに用いることが多い。
黒糖梅酒、黒糖まんじゅう、黒糖味の煮豆など
先双糖
サトウキビの成分や風味を残してつくられる。
コクがあり、ミネラル分が豊富。
きび砂糖など。
精製された白い砂糖に比べてミネラル分が多いこと、黒糖のようにクセがすごすぎないため、普段の料理に使いやすい。
メープルシュガー
サトウカエデの樹液を煮つめてつくった砂糖。
カナダで多く製造されている。独特の風味がある。お菓子作りに用いられる。
ケーキの生地やクリームに混ぜて、メープル味のお菓子作りに。
上白糖
粒の大きさが0.1㎜から0.2㎜と細かい。しっとりしていてコクのある甘みを持つ。
海外では、あまり使用されていないが、日本では最も生産量が多い砂糖。
煮物や酢の物などお料理全般に用いられる。
カステラをしっとりさせたいときにも便利。
煮豆の砂糖としても頻度が高い。
三温糖
カラメルの香ばしい風味がある。
上白糖をつくった後の糖液を再び煮つめて製造されるためにこの色と風味が付く。
精製されている砂糖。
コクを出したいときに使用される。
グラニュー糖
粒の大きさが、0.2㎜から0.7㎜のサラサラした結晶。純度が高い。
コーヒーに入れたり、お菓子作りに用いられる。
粉糖
グラニュー糖を粉砕したパウダー状の砂糖。
固まるのを防ぐためコーンスターチなどのデンプンを添加していたり、お菓子にかけたときに溶けるのを防ぐため、油脂が添加しているものもある。
氷砂糖
濃いショ糖液の中に結晶の核になる種糖を加えてショ糖の結晶を大きくさせたもの。
結晶が大きいため、溶けるのに時間がかかる。
果実酒をつくるときに用いられる。
砂糖の成分比較
黒砂糖は精製されていないため、色が黒くミネラル分が多いのが特徴ですが、転化糖が多いため、色が付きやすく水分が多いのが特徴です。
三温糖、上白糖、グラニュー糖で水分、転化糖、ミネラルの量を比べると、グラニュー糖の純度が高いのがわかります。
ミネラル分が多いと健康によいとされていますが、ショ糖の量は大きく違う訳ではありません。
黒糖でもカロリーはあるし、とりすぎは、体重や脂肪の増加につながります。
砂糖は使用目的により選ぶことが大切です。
料理日和で使用している砂糖
左上:沖縄産黒糖 真ん中上:ブラジル産有機ブラウンシュガー 右上:てんさい糖
左下:喜界島産きび砂糖 真ん中下:グラニュー糖 右下:粉糖
料理日和でよく使っているのは、喜界島産のきび砂糖です。ミネラル分が多く、風味も強すぎないためです。
料理に色をつけたくないときやお菓子以外で白い砂糖を使うことは、ほぼありません。
きび砂糖や黒糖はミネラル分や水分が多く、茶色い色が付いているので、お菓子をつくるとき焼き色をみるのが難しく、また、生地を適当な仕上がりにするためには、グラニュー糖を黒糖に変えても同じようにできるとは限りません。
お菓子は毎日食べるものではなく、「嗜好品」、「楽しみ」、「ご褒美」という位置づけでグラニュー糖を使用しています。
しかし、きび砂糖を使うこともあります。
てん菜糖は北海道原産なので、使うことも多いです。オリゴ糖が入っていて、おなかに優しいのも嬉しいです。
沖縄産黒糖は梅酒を仕込んだときの残りです。梅酒は氷砂糖を用いるとゆっくり使って美味しいのがセオリーなのかもしれませんが、なんとなく精製されている砂糖を使うのは、気が引けてしまうのでした。
ブラウンシュガーは、マーマレードやケチャップを仕込んだときの残りでした。
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若干、北海道目線で記しておりますので、一般的で無い食材や目安の分量なども存在するかもしれません。
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参考・引用文献
お菓子「こつ」の科学 柴田書店
素材よろこぶ調味料の便利帳 高橋書店