食材イロイロ~海藻類~ ひじき編
子どものころは、あまり好きではなかったけれど
大人になるにつれ、好きになっていく食べものがあります。
ひじきもそのひとつ。
ええー、ひじきの煮物~
なんて思って育ってきましたが、好みが変わったからなのか?
その健康効果を知ってしまったからなのか?
ひじきを煮物、炒め物、サラダ、ふりかけなどにして食べるのが好きです。
ひじき
ひじきの歴史は古く、なんと縄文時代から食べられているのだそうです。
お総菜でも定番メニューなので、なじみ深い海藻のひとつですね。
ひじきは、主に、春に刈り取り、浜辺で数時間茹で、干してから出荷されます。
地域にっよっては冬の間に刈り取るところもあるのだとか。
乾燥した物を購入することがほとんどかと思いますが、一度、茹でられています。
国産と外国産
比較的安価で販売しているひじきは、韓国や中国からの輸入物が多く、
国内産は少し高めな価格になっています。
現在市場に流通しているうちの1割が、国内産でまかなわれています。
国内産のひじきの価格が高いのは、天然物のひじきを使用しているからです。
国内の主な産地は、三重県、長崎県、大分県、愛媛県などがよく知られています。
長崎県や大分県では、2000年代前半から
養殖の技術によるひじきの栽培も行われるようになりました。
芽ひじきと長ひじき
乾燥ひじきには、2種類あります。
といっても、同じひじきから2種類とることができるんです。
ひじきの葉にあたる部分は芽ひじき、茎にあたる部分は長ひじきと呼ばれています。
芽ひじきは、短く、細いのが特徴です。炒め煮やサラダ、和え物に向いています。
長ひじきは、長くて太いのですが、戻すことでやわらかく食べ応えのある食材です。
煮物に向いています。
ひじきの戻し方
乾燥したひじきをさっと洗い、たっぷりの水に浸けます。
芽ひじきで8.5倍、長ひじきで4.5倍になりますので、
水の量はケチらずに、たっぷりの水(ひじきの20倍が理想)でお願いします!
水を少なくして、ひじきが完全に使っていないまま戻してしまうと、
または、戻している途中で戻っていない部分が水から出ていると、
食感のムラになり二度手間です。
芽ひじきは10分~20分、長ひじきは、20分~30分くらいおいておき、
指でつぶれる程度のやわらかさまで戻します。
水に浸けてあるひじきを手ですくってザルに乗せて、水分をきります。
浸けてある水ごとザルで水分をきらないようにしましょう。
ひじきを浸けた後の水には砂や汚れが沈んでいます。
せっかく汚れも落ちたのに、水ごとザルにあけてしまうと
砂がひじきに付いてしまいますから、丁寧に作業するといいですね。
戻したひじきは茹でてから使う!
さらに、ひじきは茹でて、ザルにあけて水洗いしてから調理しましょう。
摂取したヒ素による健康影響が認められているわけではないのですが
ひじきには、比較的高濃度のヒ素が含まれており、
茹でて、水洗いすることで含まれているヒ素を洗い流せます。
9割程度、減らすことができます。
ひじきを食べたから健康被害があるということではありません。
また、現在の日本人のひじきの摂取量からすると、
普段の食事の量ではひじきの取りすぎにはなっていません。
リスク管理として、
ひじきは戻して、茹でたあとに水で洗うを徹底しましょう。
ひじきの栄養価
下記の表は、100gあたりのひじきの栄養価です。
ステンレス釜で炊いたひじきと、鉄釜で炊いたひじきで鉄の成分値が違います。
以前は鉄分を摂取したいときは、ひじきに頼っていましたが、
ステンレス釜で炊いた国内産のひじきには、鉄分がそれほど多く期待できない
ということがわかりました。
しかし、外国産のひじき(ステンレス釜で炊いている)を調査したところ、
鉄釜で炊いた国内産ひじきに近い鉄分の量が確認されるなど、
今後、食品成分としてひじきの鉄の量がどのように発表されるのかについても目が離せません。
また、ひじきは鉄の補給だけでなく、
食物繊維やカリウム、カルシウム、マグネシウムなどの栄養素がとりやすい食品ですよ~。
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参考・引用文献
からだにおいしい魚の便利帳
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
厚生労働省HP http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/gyokai/g_kenko/busitu/pdf/hijiki02.pdf