お米は何を基準に選んでいますか?

お米

日本人の主食であるお米ですが、みなさんは何を基準に選び、食べていますか?

お米の選び方のヒントをご紹介します。

ジャポニカ米とインディカ米

インディカ米

お米の品種はジャポニカ米(短粒型)とインディカ米(長粒種)に分けられますが、普段、私たち日本人が口にするのは、多くがジャポニカ米と思われます。

ジャポニカ米は、粘りやツヤのあるご飯になります。

インディカ米は、サラサラとした粘りのないご飯になります。

うるち米ともち米 

ジャポニカ米でもインディカ米でも、恐らく、毎日の食事で食べているお米は、うるち米かと思います。

餅つき

もち米は、お餅やお赤飯をつくるときに使われます。炊き込みご飯に少し加えたり。

普段のご飯とお赤飯を食べたときに感じる違いはなんでしょうか?

ご飯をついてもお餅にならなさそう。そのままにしておくと、わりとすぐ硬くなる。

お赤飯を食べたときは、粘りがある。お餅は、ネバネバしている。

そんな食感を感じませんか?

これは、うるち米、もち米に含まれるデンプンの違いによるもので、

米に含まれるデンプンには、アミロースアミロペクチンがあります。

アミロースは、かたくなる性質を持っています。

アミロペクチンは粘りの成分という特徴があります。

うるち米は、米の品種によって、割合は異なりますが、アミロースとアミロペクチンが含まれています

もち米は、アミロペクチン100%です

お米の品種

お米の品種は、こだわりがありますか?

今、人気なのは、もちもち、ふっくらしていて、冷めてもかたくなりにくいお米のようです。

北海道で人気なのは、「ゆめぴりか」という品種で、低アミロース米に分類され、うるち米なのですが、2014年産の平均値で、アミロースの含有量が17.7%でした。

ちなみに、北海道のお米でアミロースの含有量を比べると

ゆめぴりか   17.7%

きらら397  21.6%

ほしのゆめ   22.1%

ななつぼし   20.8%

ふっくりんこ  21.6%

おぼろづき   16.3%

となっており、ゆめぴりかは、もちもち、冷めてもおいしいと言われるお米に分類されます。


ちなみに・・・おぼろづきも低アミロース米に分類されていますが、
ゆめぴりかの人気には及ばず、もちもちだけが、人気の秘密ではないようですね~。


ゆきひかりの特徴

アミロースが多いお米にゆきひかりという品種があります。

パサパサしていることは、最近ではあまり好まれない傾向にあり、ピラフや米粉などに加工して食べるようにすすめられることも多いのですが、栽培が難しく収量も少ない貴重なお米です。

北海道でも1%程度しか、現在では生産されていません。

ゆきひかりの最大の特徴は、

アトピー性皮膚炎や米のアレルギーにお悩みの方に対して、症状を緩和させる働きがあると期待されているためです。

しかし、中央農業試験場でゆきひかりの成分を分析したところ、たんぱく質など、他の品種と比べた結果、大きな差は無かったため、その機序は示されていません。

ゆきひかりには、「アミロペクチン」遺伝子が含まれていないため、アレルギー反応が出にくい、腸内細菌を活発化させ、免疫力とアップさせるなどという説もあるようです。

もちもちおいしい低アミロース米のゆめぴりか。

食味の人気はないけど、アレルギー緩和に期待される高アミロース米のゆきひかり。

選び方は、ご自身の体調やお好みによるのでしょうか。

精米歩合

玄米

籾(もみ)から籾殻(もみがら)を除去したお米。精白されていない状態のお米。

表面は糠層(ぬかそう)といい、食物繊維を多く含みます。

食物繊維意外にも、タンパク質や脂質、ミネラルが含まれています。炭水化物の補給だけではなく、ミネラル源の良い補給源となります。

白米に比べ、独特の食感や風味があり、炊き方を間違うと、かたくておいしくないと感じる方も多いようです。よく浸水させて炊飯しましょう。

圧力鍋で炊いている方も多いようです。

一分搗き(いちぶづき) 

精米機やお店によっても違いますが、玄米の表面の表皮(パラフィン層)を取り除いた状態です。少し精白しているといった印象です。
玄米よりも浸水もいいですし、やわらかく炊けるでしょう。

しかし、浸水は精白米に比べて長めにしましょう。

玄米に非常に近い栄養価です。

三分搗き(さんぶづき)

一般的な米穀店では、一分搗きで販売しているところは、まれで、三分搗きから販売していることが多いです。玄米が苦手だけど、なるべく精白したくないというかたにオススメです。

炊きあがったご飯にチーズやかつお節を混ぜたり、焼きおにぎりにすると食べやすいですよ。

五分搗き(ごぶづき)

玄米、三分搗きに比べて白米に近い状態になってきました!

栄養価は精白米に比べて多いです。

七分搗き(しちぶづき)

胚芽米(はいがまい)として、販売しているお店もあるようです。

お米の栄養は「胚芽」に詰まっているといっても過言ではなく、白米の食感と胚芽の栄養をとることができると思います。

お弁当にもオススメです。

精白米(十分搗き)

通常のお米です。スーパーで精白米と書いて売られているものです。

お米の美味しさは、やはり、精白するとわかります。

実際、お寿司屋さんで分搗き米を出しているところは、多いでしょうか?

精白したお米を使っているところがほとんどかと思います。

精米度合いの違いによる栄養価

精米度合いの違いによる栄養価

お米を選ぶポイント

品種

精米度合い

そして、精米した日付をご確認ください!

精米して時間が経つと味が落ちます。

2週間を目安に食べきるのがオススメですが、多めに購入すると価格も安めなので迷うところでしょうか。

また、季節になれば、新米や古米で選ぶ基準も変わります。

お米保存のポイント

だいたいビニール袋に入って販売されていますが、通気性の良い袋(紙袋)に移す、唐辛子を入れる、小分けにして冷蔵庫に入れるなどもオススメです。

無農薬玄米を何ヶ月もそのままにしておかないように気をつけてください。

恐ろしいことになります!!!!

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若干、北海道目線で記しておりますので、一般的で無い食材や目安の分量なども存在するかもしれません。

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引用文献
米麦改良 111号(2015年6月24日発行)