お鍋の材質
雪平鍋はアルミニウム、フライパンは鉄、土鍋は陶器など、その鍋を特徴づけるものが材質です。
アルミの鍋とステンレスの鍋って何が違うんでしょうか?
鍋はその材質によって、向いているお料理が変わります。
つくりたい料理に適した鍋を上手に選ぶと、料理上手に近づけますよ~。
鍋の材質を知る上でのポイント
熱伝導率と比熱
熱伝導率、比熱、ちょっと難しい科学っぽい言葉が出てきましたが、鍋の特徴はこの2つが大きなカギです。
熱伝導率
熱伝導率とは、すごく簡単にいうと
「どのくらい熱が伝わりやすいかを表している量」のことをいいます。
熱伝導率が大きい = 熱が伝わりやすい
熱伝導率が小さい = 熱が伝わりにくい
ということになります。
比熱
比熱とは、物質1g の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量のことです
つまり比熱は、物質1gの温度変化のしにくさ(温まりにくさ冷めにくさ)を表しています。
比熱が大きいということは、温度の変化をさせるために大きな熱量が必要となるので、温まりにくく冷めにくいということです。
比熱が大きい = 温まりにくく冷めにくい
比熱が小さい = 温まりやすく冷めやすい
材質ごとの熱伝導率と比熱、重さ、特徴
銅
熱伝導率が大きく、比熱が小さい。急いでお湯を沸かしたいとき、すごく早いです!
軽くて、銅イオンの効果で食品の色を鮮やかに仕上げてくれるというメリットがあります。
しかし、高価であり、錆びやすいのが難点です。
野菜をゆでる、ジャムをつくるなどに適しています!
アルミニウム
熱伝導率が大きく、比熱も大きい。優れものです。
軽いので、実は隠れてフライパンの真ん中の材質になっていたりします。
軽くて、価格も高くない。使いやすさナンバーワンかもしれません!
酸や塩分に対しては、不安定なため食品を入れてそのままおいておくことができません。
野菜をゆでる、材料の下茹で、煮物料理、炒め煮などに適しています。
鉄
鉄伝導率は大きめだが、錆びやすいのが難点です。
乾燥させるなど手入れをしないとすぐ錆びます。
鍋が大きくなると重たい印象の方が強い素材です。
炒め物をするときは、熱伝導率の良さから使いやすい素材だと思いますし、慣れると手入れもタワシでゴシゴシできて、ある意味ラクです。
ホットケーキ、炒め物、炒飯、餃子、オムレツ、揚げ物の鍋として適しています!
チタン
チタンコート、チタン加工というようにフライパンの一部として使用されることが多いです。
しかし、チタンを使っているフライパンは比較的高価ですね~。アルミは錆びるけどチタンは錆びないというメリットを生かしてアルミの代わりに使われていたりします。
ステンレス
熱伝導率は高くなく、比熱も普通ですが、油や汁ものなど食品の色がわかりやすいです。
丈夫で錆びにくいのもメリット!
熱伝導率の低さをカバーするために、アルミやチタンなどをステンレスで挟んで加工した鍋が多いですね。
食器洗浄機にもかけられて(商品による)手入れは楽な方です。
タワシでこすってもアルミのようには傷つきません。
揚げ物の鍋として、煮込み料理、炒め煮、汁ものに適しています。
耐熱ガラス
比熱が高いので冷めにくいという利点があるが、衝撃に弱いのが使っていて心配になるところです。
酸や塩にも安定しており色や臭いも付きにくいので、料理をそのまま保管することもできます。
陶器
比熱が大きいので、保温性に優れる。食品を放置しておいても錆びることはもちろん無いが、食品の色が着色しやすいという欠点があります。
土鍋はじっくりコトコト煮込むのに適していますね。
煮込み料理、炊飯用、おでん、などに適しています。
ホーロー
酸や塩などの食品に対して、安定しています。食品を入れたまま鍋ごと保管することができます。
保温性に優れているので、煮込み料理などにも適していますよね。
また、鍋の周りを加工しやすいので様々な色に着色されて楽しいですよね!選ぶのにひと苦労です~。
シチューなどの長時間の煮込み料理、カレーなどに適しています。
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参考・引用文献
新調理学 光生館