豚肉 ロースと肩ロースと肩の違い

薄くスライスされてパックに入った豚肉。よく使います。

豚肉はその部位によって、値段も違ってくるので選ぶ基準は安いもの・・・になることも多いのですが、豚肉の部位にはどんな種類があって、どんな使い分けをすると美味しいお料理になるのでしょうか?

豚肉はビタミンB1を多く含んでいて栄養価の高い食材のひとつ。
部位別の栄養価も比較してみましたよ。

ところで、スライスされた豚肉も、ロース、肩ロース、肩、バラ、モモ、切り落とし、などなどありますが、切り落としって、ロースやバラ肉を切ったときに余ったお肉なのでしょうか??

どんな使い分けをするといいのでしょう?

お肉の部位

豚肉の部位

ロース

背中の真ん中にある豚肉を代表する部分ですね。価格も豚肉の中では高価な部分になります。

肉質はやわらかく、赤身と脂肪がはっきり分かれているのが特徴的です。

しかし、お肉によっては、下記の写真も豚ロース肉です。
生姜焼き用として、売られています。

豚ロース

オススメ料理

しょうが焼き、とんかつ、しゃぶしゃぶ、ソテー、ハム

肩ロース

肩ロースと呼ばれるのは、ロースと肩肉やネックの間の部分で、赤身の中に脂肪が入っているので、旨味やコクもあり、ロース肉に比べてやわらかく調理することができます

価格はロースに次いで高価です。

豚肩ロース生姜焼き用

オススメ料理

しょうが焼き、とんかつ、ソテー、とんてき、カレー、ポトフ

肩(カタ)

腕の上部の部分をいいます。よく動かすところなので脂肪は少なくスジが多め。かたいのでひき肉として使われることもあります。

価格は安めです。

オススメ料理

ひき肉料理、シチュー、ポトフ、煮込み料理

バラ

お腹の肉です。あばら骨を挟んでロースの反対側についているお肉です。

赤身と脂肪が層のようになっています。別名三枚肉と呼ばれます。

お料理には、煮る、焼く、炒めるなど様々な用途で使われます。

脂肪が多いので、エネルギーや動物性脂肪を多く含みます。もも肉に比べると赤身の部分が少ないのでビタミンB1は少なくなってしまいます。

スペアリブもバラ肉に含まれます。

スペアリブやかたまり肉のように一部高価ですが、家計を助ける安価な価格で販売されていることが多いです。

オススメ料理

焼き肉、ベーコン、チャーシュー、炒めもの、角煮、豚汁

ヒレ

ロースの内側にあって脂肪が少ない部分です。一頭からとれる量も少ないので、比較的高価です。きめ細かでやわらかく、あっさりしているので、油を使った料理がいいでしょう。

ヒレカツ、ヒレステーキなど「ヒレ」という名前がついたメニューがありますね。

オススメ料理

ステーキ、とんかつ

モモ

お尻のからモモにかけての部分。脂肪が少なくほとんど赤身です。そのためビタミンB1が多く含まれています。

お値段は、ロースよりは安くてバラよりは高い部位ですね。

エネルギーや動物性の脂肪をあまり取りたく無い場合には選ばれる部分ではありますが、他の部位に比べてジューシーさが少ないのでかたくなりやすく、口の中でパサついてしまいます。

オススメ料理

チャーシュー、ゆで豚、煮豚、豚汁

腕、スネ

肉質がかたく、スジが多い部分。

切り落とし肉と呼ばれて販売されていることが多く価格も安めです。

オススメ料理

スープストック(だしをとる材料)として、切り落としやひき肉として炒め物などに

部位別豚肉の栄養価

100g当たりの豚肉の栄養価を比較しました。
脂肪が多い部分はエネルギーが高く、赤身が多い部分はビタミンB群が多いですね。

部位別豚肉の栄養価

ロースと肩ロースと肩の違い

肩ロースとロースの比較
左:肩ロース 右:ロース

豚ロース肉と豚肩ロース肉と豚肩肉は、部位が違うので食感や向いている料理が違います。

ロース肉と肩ロースは、近い場所にありますが、脂肪の付き方が違います

肩ロース肉と肩肉は、「肩」という名前がついていますが、肉質は全く異なります。

肩ロースとロースの方が、肉質は近いです。


ソテーやしょうが焼きのようにお肉をフライパンで焼く料理で比較すると、肩ロースとロースでは、ロースの方がかたくなります。
それは、ロースは脂肪と赤身がはっきり分かれているので、赤身部分が焼くことによって縮まり、かために仕上がるからです。

一方、肩ロースは、赤身の中に脂肪が入っているので、やわらかく仕上げることができます。

上記の写真では、どっちがどっちか見分けがつきませんね。
赤身部分が大きいほうが、ロース肉と覚えるといいでしょう。
ロースと肩ロースは隣り合っている部位になるので、肉質が近いのです。
肩ロースよりのロースを購入した模様・・・。100g当たり、15円高かったです!

肩ロースを生姜焼きにすると・・・

豚肩ロース生姜焼き用として販売されているお肉は、厚さが3mm程度ですが、1枚にすると30~35g程度。

豚肩ロース
生姜焼きお肉


ちなみに写真は32gのお肉ですが、しょうゆ、酒、生姜に漬けて油をひいたフライパンで中火で焼いたところ、25gになっていました!

生姜焼きをカタくしないコツは、あまり強火で焼きすぎないことと、肩ロースを選ぶことです!
ごはんがすすむ~。


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参考・引用文献
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
新調理学 光生館