植物性クリームの特徴
植物性クリームは植物性油脂を使用
生クリームや動物性脂肪のクリームに比べて価格が安く、手軽な植物性クリームですが、ケーキやお菓子をつくるときに、お世話になったことがある方もいらっしゃるのでは?
植物性クリームの植物性とは、植物性油脂のこと。
他にもいろいろな特徴を持っています。
今回は植物性のクリームについてお伝えします。
植物性クリーム
原材料と種類
原材料は、植物性油脂(を加工した加工油脂)、乳化剤、脱脂乳や牛乳、安定剤などです。
種類は、「乳等を主要原料とする食品」に分類されます。
製造方法

植物性クリームの製造方法ですが、まずは植物性油脂を加工します。
植物性油脂は、コーン油、綿実油、大豆油などがありますが、常温では液体状で存在しています。
クリームのようにとろっとしていません。
そのため、植物性油脂に、水素を添加する「硬化」という加工がされます。硬化することで、液体状だった植物性油脂は、常温で固体状又は適度なかたさになります。
次に、乳化剤や安定剤を加えてから、脱脂乳の中に分散させることにより、乳化剤の皮膜に包まれた細かい「脂肪球」の状態に変わります。
そして、均質化、殺菌、急速冷却、熟成という工程を経て、植物性クリームができあがります。
賞味期限が長く、90日や100日といった商品があります。
原料の油は植物性ですが、脱脂乳が含まれているんですね。
成分規格
生クリームの場合は、はっきりとした成分の規格がありました。
「クリーム」とは、生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したものをいう。
厚生労働省から出されている「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」では、下記の通り成分規格が決められています。
しかし、植物性クリームの場合にははっきりとした規格がありません。
安定剤や乳化剤がはいっても良いし、植物性油脂の種類に特にしていがあるわけでもありません。
植物性クリームのいろいろな製品
植物性クリームには、様々なものがあります。
脂肪分も40%、30%、20%のものや、チョコレートを加えたもの、脱脂粉乳や牛乳などの乳製品を加えずに豆乳を加えてつくった、牛乳アレルギーの方にも安心な製品、液体状ではなく、既にホイップされているものもありますね。
生クリームと植物性クリームの成分の違い

上の表は、100gあたりの動物性クリームと植物性クリーム成分値です。
飽和脂肪酸は、動物性のクリームの方が圧倒的に多く、一価不飽和脂肪酸は植物性クリームで多くなっています。
また、植物性クリームは、リンやナトリウムの量が少し多くなっていますね。
食品添加物が入った食品はリンやナトリウムを摂取する量が増える傾向にあります。
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参考・引用文献
お菓子「こつ」の科学 柴田書店
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=78333000&dataType=0