食材イロイロ~魚介類~ サバ編
サバの種類
数十年前までは、塩サバのように味の付いていない生のサバ、サバまるまる一尾は、あまり北海道のスーパーで見かけることがありませんでした。
青魚といえば、サンマが多かったですよね~。
最近では、冷凍技術の発達などにも伴い、以前より気軽に手にいれることができるようになりました。
サバは大きく分けると、真サバ、ゴマサバ、大西洋サバに分けられます。
購入するとき、名前がついていたりするので、今日のサバは何サバかな?とちょっと気にしてみると楽しくなります。
真サバ

マサバの寿命は6年から7年といわれています。成長すると50cm位の大きさになります。
買ってきたサバの表面をさわってみると、つるつるしていて、ウロコがついていない魚なのかな?と思ってしまいまいますが、ウロコは薄くてはがれやすいため、漁獲されるときに、ほとんどはがれ落ちてしまいます。
真サバはお腹の部分に模様がなく、銀色に輝いています。
産卵期は、3月から夏にかけて。旬を迎えるのは、秋から冬の時期が脂がのっていて美味しいといわれています。

ゴマサバ

ゴマサバと真サバの見分け方のひとつとして、体表のお腹の模様の違いがあります。
真サバは模様がなかったのに対して、ゴマサバは黒く、ゴマのような模様が拡がっています。
大きさも50cm程度と真サバと変わりありません。
旬の時期は、一部で夏ともいわれていますが、1年を通して、味に変化がないようです。
大西洋サバ

サバというと、サバの缶詰や塩サバ、しめ鯖などなど、生の状態ではなく、何らかの加工をしているものも多いですね。
原料をみてみると「ノルウェー産サバ」とか、「タイセイヨウサバ」などと書いてあるものもあります。
ノルウェー、アイスランド、カナダ、デンマークなどから、既に加工された状態で輸入されており、価格も手頃で購入しやすいのが特徴ですね。
普段食べているサバの缶詰のサバはどこの出身でしょうか~。
サバの漁獲量
表は、2018年(平成30年)のサバの漁獲高を多い順に並べたものです。
ちなみに、サバの種類まではわかりません。。
日本全体でのサバの漁獲量は、541,975トンでした。
最も漁獲量が多かったのが、茨城県。
次いで、長崎県、静岡県、三重県と続きます。

参考までにサバ(生、冷蔵、冷凍)の輸出量をみてみると、2019年(令和元年)のデータで、輸出量は、169,458トン、輸入量は、66,203トンでした。
生のサバを海外に輸出して、加工して帰ってくることもあるんですよ~。
サバの選び方
加工日と賞味期限を確認しましょう。
また、魚全般にそうですが、
ハラワタ部分を押してみて、やわらかくない、ハリがあると、内臓が傷んでいない証拠になります。
スーパーでなかなか、押してみるのは気が引けますので、内臓付きのサバを買ってきたら、すぐに内臓を取り出すこと、または購入先で三枚や二枚におろしてもらうのがいいですね。
サバを料理するときに特に気をつけたいこと
アニサキスによる食中毒に注意!
サバにアニサキス幼虫が寄生している場合があります。
アニサキスが体内に侵入してしまうと、胃壁、腸壁を刺し、激しい痛みに襲われます。アニサキス食中毒を引き起こしてしまいます。
アニサキス食中毒を防ぐために、下記を守って欲しいです。
- 新鮮な魚を購入する。
- すぐに内臓を取り出す。
- アニサキスがいないことを目で見て確認する。
- 生で内臓を食べない。
- 70℃以上で1分以上加熱する。
- 加熱せずに食べる場合は、-20℃で24時間以上冷凍する。(家庭用の冷凍庫は-18℃程度です!)
- 酢、塩、ワサビなどではアニサキスは死なない。
生食用として、販売されているサバは店頭に並ぶ前に-20℃で24時間以上冷凍したものを解凍して売っているんですよ~。
サバアレルギーに注意!
「サバの生き腐れ」という言葉をご存知でしょうか。
サバは自らの消化酵素が強いため、死んだ後は自分の消化酵素により、分解をしていきます。そのため傷みやすく、細菌が繁殖しやすいのが特徴です。
死んだ瞬間から傷んでいってしまいます。
そのため、外側からは新鮮そうに見えても(表面がつやつやしているとか、目が澄んでいる)とか見えても、内側が痛んでいることがあるので、注意が必要です。
更に、サバには、ヒスチジンというアミノ酸が多く含まれています。
ヒスチジンを多く含む魚に、ヒスタミン生成菌が付着することで、ヒスタミンがサバの魚肉中に蓄積されます。
ヒスタミンが蓄積された魚を食べると、消化器症状を起こすなどのアレルギーのような症状を呈します。
不適切な管理の下でのサバは、ヒスタミンが蓄積される可能性があるため、信頼のおけるところから購入し、室温で長時間放置しないこと。
購入後早めに食べきるようにしましょう。
サバアレルギーにきをつけつために、下記の点に気をつけましょう。
- 魚は、常温に放置しない。冷蔵庫にしまう。
- ヒスタミン産生菌はエラや内臓に多く存在する。
- 魚のエラや内臓は、早く除去する。
- 鮮度が低下した恐れのある魚は食べない。
- ヒスタミンは調理時に加熱しても分解されない。
- 多量のヒスタミンを含む食品を口に入れたとき、くちびるや舌先に通常と異なる刺激を感じることがあるので、食べずに処分。
サバの栄養
文部科学省の食品成分データベースによると、可食部100gあたりの栄養価は、下記の通りです。
たんぱく質が豊富なのが特徴ですね。
サバには、健康効果の高いDHAやEPAが豊富に含まれています。
n-3系脂肪酸の項目が一番多いのは、たいせいようさばなんですねー。
サバも種類によってはたんぱく質や脂質の量に違いがあります。


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若干、北海道目線で記しておりますので、一般的で無い食材や目安の分量なども存在するかもしれません。
今後ともお読みいただいたり、何かのお役に立てますと嬉しいです。
参考・引用文献
もっとからだにおいしい魚の便利帳 高橋書店
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html
政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)「海面漁業生産統計調査」及び「農林水産物輸出入統計」(農林水産省)を加工して作成


