食材イロイロ 昆布

北海道は昆布の主産地で、国内消費の9割以上をまかなっています。

採れる場所によって、香り、味、形、厚さなどが異なり、出汁の色合いや味にも違いがあります。

一口に「昆布」といっても、種類によってこんなに違いがあるなんて!

楽しいですよね~。

ところで、昆布巻きにはどの昆布がいいのでしょうか?

昆布の種類

羅臼昆布

濃厚な風味があり、うま味の中に甘みが感じられる。

羅臼昆布でとった出汁は、黄色みがある。濃い味付けに負けない風味を持つ。

高級和食店でも利用されている。

利尻昆布

昆布

うっすらと塩の味が感じられる。肉質がしっかりしており、出汁をとったあとの昆布も美味しく食べられる。もちろん出汁も良質。

昔から京料理にも利用されている。

日高昆布

日高昆布

出汁でもいいが、昆布巻きなど、煮て食べる昆布料理にオススメ。

クセが無く、普段使いとしても。

おでんや一般的な家庭料理にも用いられ、煮えやすい。



真昆布

昆布自体に厚みがある。

真昆布でとった出汁はまろやかで、澄んでいる。

繊細な出汁がとれるので、素材の味を活かす料理にオススメ。

ちなみに、真昆布の産地は道南地方。

だし昆布ってなに?

だし汁

昆布を購入するときや、料理のレシピに「だし昆布」や「早煮昆布」、「棹前昆布(さおまえこんぶ)」など、産地とは別の名前の昆布があります。

早煮昆布

それほどうま味が出ず、出汁には向かない。煮物、佃煮としての利用がオススメ。

昆布の天日干し
昆布の天日干し

昆布は天日で干して乾燥させたものの方が、うま味が強く味も良いが、人工的に加熱させて乾燥させているものに多い。

棹前昆布

早煮昆布

通常の昆布漁が始まる前の早い時期に採った昆布のこと。

昆布漁解禁を棹入れ(さおいれ)といい、その前に採った昆布なので棹前昆布と呼ばれる。

実がしっかりつく前であるため、葉が柔らかく厚さは薄い。

早く煮えるので、「早煮昆布」とされる。

だし昆布

羅臼、利尻、日高などの産地が記されている昆布は、ほぼ、だし昆布として利用できる。

早煮昆布も全く出汁が出ないということではない。

その他の昆布

とろろ昆布

とろろ昆布

酢に漬けた昆布を重ねてから、断面を薄く、細かく削ったもの。

汁ものなどに利用されることが多い。

糸昆布

昆布を細かく刻んだもの。

煮物や炒め物などに加えるとうま味が増す。

おぼろ昆布

昆布を酢に漬けてやわらかくした後で、薄いシート状に広く削ったもの。

うどんにのせたり、おにぎりを包んだりと広く使える。

昆布茶

昆布茶

昆布を粉末状にして、調味したもの。

手軽なだしとしても利用できる。








昆布とうま味

昆布のうま味の正体は、十数種類含まれているアミノ酸ですが、

中でも有名なのはグルタミン酸ですね。

今では、うま味=グルタミン酸 というほど有名なうま味の成分です。

このグルタミン酸は、昆布から発見されているんですね~。

ちなみにグルタミン酸を多く含む食品は、

昆布の他にも、チーズ、生ハム、漬け物、白菜、トマト、アスパラ、ブロッコリー、玉ねぎ、

しょうゆ、味噌などがあります。

昆布の表面の白いもの

昆布の表面についている白い粉っぽいものは、汚れやカビでは無く、マンニットという成分です。

うま味の素なので、昆布を使うときは洗わずに使いましょう~!


昆布

昆布巻きにあう昆布はどれ?

いろいろな昆布があることがわかりましたね。
一口に昆布といっても、産地も価格も様々です。

扱いやすさ、価格などを考えると昆布巻きには日高昆布がおススメ!早煮昆布でもいいですよ~。
一般的なスーパーで手に入ります。

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参考・引用文献
素材よろこぶ調味料の便利帳 高橋書店